キャッシュレス決済サービスで人気の「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を5つの項目で比較しました。
事業者の方がキャッシュレス決済を導入する際の検討材料として、2社の「1.端末機と機能」「2.導入費用と日数」「3.利用料」「4.取扱決済ブランドと手数料」「5.入金サイクル」を徹底比較し、それぞれのメリットやデメリットが分かるように解説していきます。
キャッシュレス決済サービスの導入にどの事業者を利用すればいいのか悩んでいる方や、すでにこの2社のどちらかの導入を検討されている方は特に参考にしてみてください。
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を5つの項目で比較しました!
1.端末機と機能 | 各事業者が提供している端末機とその機能について比較しています。 |
2.導入費用と日数 | キャッシュレス決済サービスを導入する際に必要な費用と、申込から導入までの日数について比較しています。 |
3.利用料 | キャッシュレス決済サービス導入後の利用料について比較しています。 |
4.取扱決済ブランドと手数料 | 取扱決済ブランドと決済手数料について比較しています。 |
5.入金サイクル | キャッシュレス決済の売上金の入金サイクルについて比較しています。 |
上記5つの項目で、「STORES決済(旧Coiney)」と「SBペイメントサービス」を比較しています。
知りたい項目からチェックできるよう、クリックすればその項目にスクロールされるようになっています。
1.「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を端末機と機能で比較!
比較項目 | STORES決済 | SBペイメントサービス |
---|---|---|
提供端末 | マルチ決済用カードリーダー ※別途スマホかタブレットが必要 | ◎カードリーダー ◎POS連動型決済端末機 ◎ ※新規受付終了 ◎オールインワン決済端末 |
端末機の機能 | Bluetooth接続 バッテリー内蔵 | ◎カードリーダー Bluetooth接続 ◎POS連動型決済端末機 タッチパネル 有線LAN キーパッド ◎オールインワン決済端末 Android搭載 Wi-Fi接続 LTE対応 Bluetooth接続 プリンター内蔵 バッテリー内蔵 タッチパネル カメラ |
提供端末の比較
「STORES決済(旧:Coiney)」が提供している端末は、マルチ決済用カードリーダーです。
このカードリーダーは、単体で決済は機能しないため、スマホやタブレットを接続して通信する必要があります。
また本体は小型かつ軽量なため、広い設置スペースは必要ありません。
一方の「SBペイメントサービス」では、キャッシュレス決済用カードリーダー、POS連動型決済端末機、オールインワン決済端末の3種類の端末の中から用途や予算に合わせて選ぶことができます。
なお、プリンター内蔵マルチ決済端末機は新規受付を終了しています。
端末機の機能についての比較
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」が提供している端末の機能についてご説明しましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」
「STORES決済(旧:Coiney)」のマルチ決済用カードリーダーにはOSが搭載されておらず、画面もモノクロの小さな液晶画面となっています。
決済にはインターネットに接続したタブレットかスマホが必要になりますが、「STORES決済(旧:Coiney)」で必要なスマホなどはiOSに限定されず、Androidスマホにも対応しています。
またレシートを印刷するためには、「STORES決済(旧:Coiney)」決済対応のプリンターを別途購入しなければなりません。
「SBペイメントサービス」
「SBペイメントサービス」の端末機のうちカードリーダーは、スマホやタブレットと連携することでクレジットカード決済が行えるようになるコンパクトな決済端末です。
POS連動型決済端末機は、販売した商品のデータを管理するシステムであるPOSシステムとの連動を前提とした端末機で、端末側で決済金額を入力する必要がないため会計時のミスを減らせるのが魅力の一つです。
プリンター内蔵マルチ決済端末機はタッチパネル対応ディスプレイ、プリンター、カメラなどを搭載した非常に高性能な端末機でしたが、現在は新規受け付けを終了しています。
プリンター内蔵マルチ決済端末機の後継として登場しているのが、オールインワン決済端末機です。
このオールインワン決済端末機はプリンター内蔵マルチ決済端末機が備えていた機能に加え、会員管理や在庫管理、来店予約、ポイント、クーポンなどの様々なアプリがリリースされる予定となっています。
2.「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を導入費用と日数で比較!
比較項目 | STORES決済 | SBペイメントサービス |
---|---|---|
初期費用 | 0円 | ◎カードリーダー 0円 ◎POS連動型端末 6,000円~ ◎オールインワン決済端末 要見積り |
端末代金 | ↓ 0円 ※180日以内に合計売上10万円以上を達成すると無料 | ◎カードリーダー 21,000円(税込) ◎POS連動型端末 47,800円~(税込) ◎オールインワン決済端末 要見積り |
導入日数 | 3日前後 | 3週間~2ヶ月 |
導入に際しての費用を比較
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を導入する際の費用についてご説明しましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」
「STORES決済(旧:Coiney)」は初期費用0円で、端末代金も180日以内に合計売上10万円以上を達成すれば0円になります。
ただし端末代金が0円になるのは最初の1台のみであり、2台目以降を購入する場合は端末代金19,800円(税込)が発生します。
「SBペイメントサービス」
「SBペイメントサービス」では、初期費用が掛からないのはカードリーダーだけで、それ以外の端末を導入する際には、初期費用としてPOS連動型決済端末機では6,000円~、オールインワン決済端末では要見積りとなっています。
ただし端末代金は別途必要になります。
カードリーダーは21,000円(税込)、POS連動型決済端末機では47,800円~(税込)、オールインワン決済端末の場合には要見積りとなっています。
つまり初期費用が0円のカードリーダーを使用したとしても、端末代金は別に支払う必要があるわけです。
導入費用の点で比較すると、180日以内に合計売上10万円以上を達成しなければならないという条件はあるものの、「STORES決済(旧:Coiney)」が0円で導入できてしまうのは非常に魅力的だといえるでしょう。
申込から導入までの日数を比較
次に、申込みをしてから実際にキャッシュレス決済を導入できるまでの日数を比較してみましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」の導入は非常に早く、3日前後で導入できます。
一方の「SBペイメントサービス」は、導入にかかる日数は最短で3週間、最長で2ヶ月程度かかってしまいます。
少しでも早い導入を考えるなら、「STORES決済(旧:Coiney)」を使用されるべきでしょう。
3.「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を利用料で比較!
比較項目 | STORES決済 | SBペイメントサービス |
---|---|---|
月額利用料 | 0円 | ◎カードリーダー 0円 ◎POS連動型端末 1,000円~ ◎オールインワン決済端末 要見積り |
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」の月額使用料の違いについて比較してみましょう。
月額使用料とは固定費のことで、キャッシュレス決済を全く使用していなくても月々の費用がどれだけかかるかということです。
「STORES決済(旧:Coiney)」の月額使用料は0円で、利用した分の決済手数料だけ支払えば良く、固定費は必要ありません。
一方の「SBペイメントサービス」の月額利用料は利用する端末によって異なり、カードリーダーの場合0円ですが、POS連動型端末の場合1,000円から、オールインワン決済端末の場合は要見積りとなっています。
店舗の規模が小さいほど月額利用料を負担に感じることも多くなるはずです。
「SBペイメントサービス」では、カードリーダーのみ月額費用が0円になっていますが、クレジットカードだけにしか対応しておらず、電子マネーやQRコード決済には対応できません。
しかし「STORES決済(旧:Coiney)」は、月額費用が0円でも全てのキャッシュレス決済に対応しています。
少しでも出費を抑えたいのであれば、「STORES決済(旧:Coiney)」の方が効率的だと言えるでしょう。
4.「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を取扱決済ブランドと手数料で比較!
比較項目 | STORES決済 | SBペイメントサービス |
---|---|---|
クレジットカード 取扱ブランド | ![]() VISA、Mastercard、JCB、Diners Club、AMERICAN EXPRESS、 DISCOVER | ◎カードリーダー 3.24%~ ◎POS連動型端末 3.24%~◎オールインワン決済端末 要見積り |
決済手数料 | 3.24% | ◎カードリーダー 3.24%~ ◎POS連動型端末 3.24%~ ◎オールインワン決済端末 要見積り |
取扱ブランド | 電子マネー![]() WAON、Suica、PASMO、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけん、QUICPAY | ![]() Suica・PASMO・Kitaca・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけん、楽天Edy、nanaco、WAON、QUICPay、iD |
決済手数料 | 1.98% ※QUICPAYのみ3.24% | ◎POS連動型端末 2.90%~ ◎オールインワン決済端末 要見積り |
QRコード決済 取扱ブランド | ![]() WeChat Pay | ![]() PayPay、d払い、 メルペイ、J-Coin Pay、 楽天Pay、銀聯QRコード、Alipay、 au PAY、JKOPAY、 WeChat Pay、AliPay+ |
決済手数料 | 3.24% | ◎POS連動型端末 2.00%~ ◎オールインワン決済端末 要見積り |
取扱決済ブランドの比較
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」の取扱決済ブランドを比較してみましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」
「STORES決済(旧:Coiney)」は、VISA、Mastercard、JCBなどのクレジットカードブランドが6種類、SuicaやPASMOなどの電子マネーブランドが10種類、そしてQRコードブランドはWeChat Payのみの、全部で17種類の決済ブランドに対応しています。
「SBペイメントサービス」
「SBペイメントサービス」の取扱決済ブランドは全部で35種類あり、「STORES決済(旧:Coiney)」と比較すると対応ブランド数は非常に多いのが特徴です。
特にQRコード決済において、「STORES決済(旧:Coiney)」は1種類ですが、「SBペイメントサービス」は11種類に対応しており、大きな差があります。
そのためインバウンド対策としてキャッシュレス決済を導入するのであれば、「SBペイメントサービス」を導入する方が効果的だといえるでしょう。
決済手数料の比較
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」の決済手数料を比較してみましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」
「STORES決済(旧:Coiney)」は、クレジットカードとQRコードが3.24%ですが、電子マネーではQUICPAYだけが3.24%で、他の電子マネーは1.98%と非常に低く抑えられています。
「SBペイメントサービス」
「SBペイメントサービス」ではクレジットカードブランドが3.24%からで、電子マネーブランドは2.90%から、QRコード決済ブランドは2.00%からとなっています。
ただしどれも最低の決済手数料しか表示されておらず、ブランドによっては決済手数料がもっと高くなる可能性があります。
また、オールインワン決済端末を使用した場合の決済手数料は表示されていないため、見積りをとって確認するしかありません。
全ての取扱いブランドの決済手数料が予めはっきりしている方が安心できると考えるのであれば、「STORES決済(旧:Coiney)」の方が利用しやすいはずです。
5.「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」を入金サイクルで比較!
比較項目 | STORES決済 | SBペイメントサービス |
---|---|---|
入金サイクル | ◎手動入金 決済日の翌日操作後、翌1〜2営業日で入金 ◎自動入金 月1回、毎月20日 | 月2回 |
「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」の入金サイクルを比較してみましょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」
「STORES決済(旧:Coiney)」の入金方法は、初期設定では手動入金になっていますが、設定変更で自動入金にすることもできます。
手動入金は、決済された日の翌日以降に操作でき、振込依頼をすると1〜2営業日で登録口座へ入金されます。
自動入金の場合は一度設定すると月末までの決済額が翌月10日に金額確定となり、20日に入金されるようになります。
なお手動入金で、売上合計が10万円未満の場合には200円の振込手数料が必要になりますが、自動入金の場合は売上金額に関わらず振込手数料は無料となっています。
「SBペイメントサービス」
「SBペイメントサービス」の入金サイクルは、月末締めの翌15日払いと15日締めの当月未払いの2回のみとなっています。
つまりこれ以外のサイクルに変更することはできないということです。
これらのことを比較すると、売上合計10万円未満では振込手数料が必要になるという条件があるものの、「STORES決済(旧:Coiney)」の方が少しでも早いタイミングで入金して欲しい人にとっては利用しやすいといえるでしょう。
「STORES決済(旧:Coiney)」はこんな方におすすめします
上記の比較と解説からキャッシュレス決済サービス「STORES決済(旧:Coiney)」をおすすめする人は、以下のような方になります。
- 端末は決済機能だけあれば良く、必要に応じて装備を拡張したいという人
- 初期費用は完全に0円のものを探している人
- 180日以内に10万円以上の売り上げを決済できる人
- 少しでも早く導入できるものを探している人
- 月額利用料が0円のものを探している人
- 決済ブランドは主要なものに対応していれば良いと考える人
- 決済手数料が予め分かっているキャッシュレス決済を選びたい人
- 売上額が10万以上あり、少しでも早い入金が可能なものを探している人
「SBペイメントサービス」はこんな方におすすめします
上記の比較と解説からキャッシュレス決済サービス「SBペイメントサービス」をおすすめする人は、以下のような方になります。
- 端末は必要なキャッシュレス決済ブランドに対応していれば良いと思う人
- 端末によっては初期費用が掛かっても仕方がないと思う人
- 端末の購入に費用が掛かるのは仕方がないと思う人
- 導入までに多少時間が掛かっても構わない人
- 多少の月額利用料が掛かるのは仕方がないと思う人
- インバウンド対策としてキャッシュレス決済導入を検討している人
- 全ブランドの決済手数料が予め分からなくても構わない人
- 入金サイクルが月2回で構わない人
まとめ
キャッシュレス決済サービスで人気の「STORES決済(旧:Coiney)」と「SBペイメントサービス」の違いを5つの項目で比較してご紹介しました。
それぞれのメリットやデメリットなど特徴を理解したうえで、どちらのサービスを利用した方がいいのか、検討材料としてぜひお役立てください。